介護福祉士の給料が低いのは介護保険制度の問題

介護福祉士の給料が安いのは介護保険制度の問題




介護福祉士の給料が低い

介護福祉士の給料が低いとよく言われていますが、実際はどうなっているのか。

現在、介護福祉士が活躍する介護業界は日本で数少ない成長産業とされています。

しかし、介護福祉士は給料が低いのに業務負担が大きいというイメージが先行し、募集に対して応募が少なく、介護業界は常に人手不足という状況が続いています。

果たして介護福祉士の給料はそんなに低いのか。

その答えを介護事業所の給料事情を間近に見ている立場からお伝えすると、介護福祉士の処遇は急速に改善されてきています。

今後需要が急激に拡大する介護業界へ人材が集まるように、また、長年処遇が問題となっていたことを改善するべく、政府が介護処遇改善加算という加算を新たに作りました。

この介護処遇改善加算により、介護福祉士はそれまでの給料が大幅に改善され、今ではこの介護処遇改善加算により当初の給料は10%程度底上げされています。

さらに、2019年10月の消費税増税にあわせて特定処遇改善加算という新しい加算が創設され、この加算も介護福祉士の処遇改善に使用されるようになっています。

この加算によりさらに介護福祉士の処遇は改善され、目標として全産業の役職者を除いた平均年収440万円以上になる職員を事業所ごとに確保する要件ができました。

それでも全体の平均からすると給料が低いという意見もあるかもしれませんが、現状では給料が低いとは一概に言えない処遇になってきています。

介護福祉士が給料が低かったのは介護保険制度の問題

そもそも、介護福祉士の給料が低いと敬遠されていたのは介護保険制度の問題です。

介護施設は、介護保険利用額に上限が設けられています。

また、病院などと違って介護施設は手術などがなく、純粋に稼働率に影響される部分が大きいです。

つまり、施設の規模で売り上げの上限値があり、それ以上の売り上げ拡大はありません。

想定している稼働率を保てないと介護系の施設は人件費などの固定費の割合が高いのでコスト管理が介護施設の運営では重要になります。

入居者の食事の材料費、寝具交換の委託費、清掃委託費、浄化槽などの管理費、電話等の通信費、水道光熱費、そして一番コストとして大きな割合を占めているのが人件費になります。

人件費の割合は売り上げの50%以上を占めるので、経営側としては人件費の管理に重点を置くことになります。

人件費を限りなく抑えたくても施設には最低限必要な人員配置というものも決まっているので、一定の人件費予算を設定すると、予算内で人件費を振り分けないといけません。

結果、介護施設では一人あたりの給料を抑えることで施設に利益が残るような組み立てになってしまいます。

介護処遇改善加算の登場で介護福祉士の処遇は大きく改善

当初の介護保険制度では問題になっていた介護福祉士の給料が低いという問題は社会問題となり、そこから介護処遇改善加算が創設されました。

この加算は加算で得た収入分は原則すべてを介護福祉士の処遇改善に使用し、収入分から使用できなかった分は返還をしないといけないということになっています。

これにより、介護福祉士の処遇は大幅に改善されました。

さらに、2019年10月より始まった特定処遇改善加算では、一月あたり8万円の処遇改善か、年収440万円以上の職員を確保するという条件が付けられることによりキャリア形成と介護福祉士全体の処遇改善の底上げが図られました。

今でも日本全体の都市部では決して介護福祉士の給料は高いとは言えませんが、地方においては他の産業を含めても見劣りする処遇ではなくなりつつあります。

また、医療業界でも介護業界でもロボットやAIの活用により身体的な負荷が軽減されるように取り組みが進んできています。

例えば、利用者の見守りロボットや移乗の際に身体補助をしてくれるロボット、また介護記録システム等の省力化等徐々に活用される場面が増えてきている部分もあります。

処遇の改善と業務負荷の改善が同時に進んでいるのが介護福祉士の現状です。

介護福祉士は選ばれる職業へ

介護福祉士はすでに給料が低い職業ではありません。

また、きつい・汚い・臭いと言われていた3K職業から徐々に脱却されようとしています。

人がしないといけない部分もありますが、以前よりロボットやシステム、AIを活用できる場面も増えていることで体への負担も軽減されています。

人手不足により介護業界は人材の確保が難しくなってきていますが、介護サービスの需要増加により常に人が必要な業界であることは今後も続きます。

これまでは避けられてきていた部分の大きい介護業界でしたが、今後は介護福祉士が選ばれる職業へ変わってくる期待されます。

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