銀行から経理担当になっての仕事

銀行を辞めてからかれこれ9年間事務で経理の仕事してますが、銀行を退職して、経理の仕事をするようになってから実感したのがまさに銀行員は銀行を離れるとただの人です。
銀行と交渉しないといけない時は融資を受けるタイミングがほとんどです。
そして、いかに有利な『金利』で調達するかが一番の目的です。
この『金利』を下げさせるために一番効果的なのは、2行以上に参加してもらって『競争』してもらうことです。
だから、銀行員が交渉した方が有利に交渉できるなんてことはそんなになく、有利な条件を引き出したいという時は2行以上から条件を出してもらうのが一番効果を発揮します。
しかも、融資を受けるというタイミングは1年に1回もなく、数年に1回あるかないかの出来事なので、銀行と取引をしないといけない場面というのはありません。
ということは、銀行員ではあったけれども、基本的な業務は経理に係る業務をルーティン業務として毎月同じようにこなしていくのが今の仕事になっています。
銀行員としてできること
何よりも、一番痛感するのがパソコンができません。
この銀行のシステムに精通していると思っていると、なぜかシステム系にも精通しているような気分になっちゃうんですが、そのシステムってあくまでその銀行ごとに採用しているシステムを使えているだけであって、全然システムに詳しくなっているわけではありません。
そんな勘違いを持ったまま事務系の仕事に就くと、まずパソコンにつまずきます。
そのため、支店の行員はそのファイルの中身を知らなくてもただ数字を入れれば融資資料ができてしまったりするので、パソコンの能力は全然身についてません。
私も多少はパソコン使えるよって思い込んで今の職場に入りましたが、私より年齢が少し上だった先輩の仕事ぶりを見ていると、私のパソコンレベルは全然未熟だったと思い知らされました。
パソコンについて、もしも事務系に進みたいのであれば今のうちから勉強しておかないときっとそのレベルに戸惑います。
次に、銀行員は営業力はあるかもしれないけど、プレゼンに慣れていない。
そして、その準備のためにかなりの時間をかけるので、本番よりも準備が大事です。
一方で、銀行員は営業をする時、あまり事前の準備に時間をとれません。
ここぞの時には準備に力を入れる時もありますが、基本的には時間がないので、ぶっつけ本番であったり、その時のタイミングで交渉をします。
ましてや、銀行員の時にパワーポイントって使ったこともなかったですから。
事務職は意外と人前で話をするような機会もあるので、営業力として話が上手なことはストロングポイントではありますが、資料を用いて丁寧にわかりやすく伝える『プレゼン』ということにも慣れておいた方が良いです。
銀行員として教育されて必要なこと
銀行員としてこれまで業務をこなしてきて、これだけは考え方をかえないといけないというのが、銀行員は気持ちに余裕がなさすぎます。
銀行で働いていると数字に追われているので気持ちの余裕がないですよね。
だから、業務中に限らず気持ちの余裕が無い人が多いです。
気持ちに余裕が無いと、おのずと支店内もピリピリしています。
時に険悪な雰囲気になることも少なくありません。
一方で、事務職では数字に追われることはないです。
このピリピリした気持ちのまま次の事務系の職場に行くと、周りとのギャップが生まれて、ピリピリした雰囲気を自分が持ったまま同僚に接することで、それ自体が事務室内を険悪な雰囲気にさせてしまうことがあります。
私も一度銀行員時代の勢いで同僚に接してしまったことで、事務室内の空気を悪くさせてしまったことあります。
だからといって、緩すぎる職場環境が良いわけではありませんが、銀行支店内の雰囲気がすべての職場の雰囲気と同じという認識は一回忘れてから職場に馴染んでいことをお勧めします。
銀行員として仕事をしているとつい『俺はデキる』ってプライドが強くなりすぎますが、案外外に出ると気づかされることの方が多いです。
多少のプライドは必要ですが、肩ひじ張らずに謙虚に学ぶ姿勢はもっと大事です。
まとめ
銀行から転職をすると、なぜか即戦力という視点で業務につくことになりますが、実際の銀行員は実は何もスキルは身についていません。
営業力はありますが、パソコンのスキルも、プレゼンのスキルも、決して高くありません。
最初からあまりに期待されすぎていると、自分の首を絞める事になります。
銀行員はメンタル力は身についているので、一から一つづつ覚えていきましょう。
焦ることもありません。
業務活用するスキルから覚えていけば、すぐに周りの人間には追いつくことができるのです。
転職してすぐに活躍する姿のイメージが強すぎると自分で自分を追い込むことになるので、一歩一歩確実にできることを増やしていく姿勢が大切です。
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