賃貸物件入居時に加入する借家人賠償保険
賃貸物件に住んでいる方は、入居するときに不動産屋さんで借家人賠償責任保険に加入させられませんでしたか。
私も、結婚してから借りた賃貸物件では借家人賠償責任保険に加入させられました。
保険に加入することが入居の条件になっているんです。
私自身は大学進学の時に初めて賃貸アパートに入居しましたが、その時はこの借家人賠償責任保険に加入する条件はありませんでした。
また銀行員になってからも転勤で賃貸物件に住んでましたが、その時も借家人賠償責任保険に加入しなさいなんてことも言われなかったです。
借家人賠償責任保険が一般的になってきたのは、ここ10年前後の時期からでしょうか。
そこでこの借家人賠償責任保険は、どうして一体、加入が条件になっているのかと。
借家人賠償保険の目的
借家人賠償保険は2年間で約1万円程度の保険料がかかります。
私の借家人賠償責任保険も2年契約で9,020円でしたので、年間にすると4,510円の保険料を支払っています。

大きい金額ではないですが、必要な理由もよくわからないまま保険料を支払うのは気持ち悪いので、必要である理由を調べました。
借家人賠償責任保険が必要な理由はすべて民法415条にあります。
第415条債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
どういうことか。
これを賃貸物件に置き換えると、物件を借りている借家人には貸している大家さんに対して賃貸物件を元に戻して返すことを賃貸契約書の中に記載があります。
しかし、借家人が火災などで物件を返せなくなった時どうしましょうか。
もし火災であれば、失火責任法で損害賠償を問われないこともありますが、大家さんに対しては民法415条で債務不履行責任が必ず発生するんです。
ということは、必ず大家さんに対しては借りていた物件を元に戻して返す責任があります。
そこで活躍するのが借家人賠償責任保険です。
私の保険内容を見てもらうとわかるように、家財保険の特約として個人賠償責任保険と借家人賠償責任、修理費用が補償されている内容になっています。
もしも火災で賃貸物件を喪失してしまう事態が発生した時、物件をもとに戻すための費用が借家人賠償責任保険から支払われます。
私の契約で言うと、もしもの際には最大2千万円の保険金が支払われる内容になっています。
このことを知ると借家人賠償責任保険に加入していないともしもの際に発生するリスクが怖くなります。
家を再度建てなおすとなると1千万円以上は確実に発生します。
そして、1千万円なんてすぐに作れるお金じゃないです。
賃貸物件に住む以上は必ず加入しておいたほうが良い保険です。
参考までに、借家人賠償責任保険以外に特約で付いている個人賠償責任保険について気になったことありませんか。
これは、個人が日常生活で故意や過失によって他人に法律上の損害賠償責任が発生した場合、対象となるものなので、例えば賃貸アパートで漏水させて下の階の住人に迷惑をかけた場合などは個人賠償責任保険で対応することになります。
だから、借家人賠償責任保険と同様に保険に特約で追加されているんですね。
保険は、その必要な意味を知らないと本当に保険料を支払っている意味があるのか疑いがちですが、内容を知っていれば、その保険がどれだけ大事なものか理解できます。
どうして保険に入らないといけないのか疑問に感じる前に、『どうして必要なのか』をよく調べて、納得して保険料を支払うようにしたいですね。
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